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可愛がっていた燭台切とついに恋仲になった実休。
しかし実休が遠征から帰ってきたら、処女だったはずの燭台切が熟れ熟れ人妻になっていて!?
嫉妬にかられた実休は燭台切を無理やり犯して、誰とヤったのか白状させようとするが…
漫画+小説の合同誌です。
僕が顕現するより少し先に顕現していた光忠は、料理が上手で自慢の弟だ。
福島も弟ではあるけれど、彼にとってそうであるように、僕にとっても『光忠』は燭台切のことだった。
光忠は出会った時から可愛くて愛おしくて、たくさん甘やかして愛でずにはいられなかった。
「光忠は可愛いね」
僕は度々、甘く囁いて癖のある黒髪を撫でた。
「もう、髪が乱れちゃうよ。それに……太刀の僕は可愛くはないと思うけれど」
そう言いつつも、僕の手を振り払おうとはしない光忠に、ますます愛しさが募る。
想いが溢れてどうしようもなくなりそうな頃、僕は光忠に呼び出された。
「実休さん、僕……実休さんのことが……」
僕を呼び出したものの、真っ赤になって言葉に詰まる光忠が愛しくて堪らない。光忠の口から続きを聞きたくて、震える唇を塞いでしまいたい衝動に必死に耐えた。
「……すき」
絞り出された言葉を聞いた瞬間、光忠の身体を抱き締めて口付ける。
初めて触れた光忠の唇は甘くて柔らかくて、夢のようだった。夢中で口内の舌まで貪ってしまい、ぺちぺちと叩かれてようやく唇を離す。
先程より更に真っ赤になった光忠は膝から力が抜けてしまったようで、僕が支えていないと立っていられないくらい、へなへなになってしまった。
「僕も光忠が好きだよ……ずっと前から、お前のことを愛おしく想っていた」
ようやく、この想いを伝えられる。
「……僕は、光忠を抱きたい」
純粋な光忠には引かれてしまうかもしれないけれど、僕のは肉欲が伴う想いだと、知っていて欲しかった。
「……っ」
僕が囁くと、光忠は耳まで赤くなる。その表情に嫌悪がないのを見て、僕はほっとした。
「光忠と一緒の部屋になりたいな。僕は午後から長期の遠征だから……遠征から帰ってきたら、一緒になろう?」
「……うん」
光忠がこくりと頷いてくれたのが、僕は嬉しくて堪らなかった。
遠征先では少々トラブルがあって、当初の予定より帰還が二日遅れてしまった。やっと光忠の元に帰れる。光忠も僕の帰りを待ち遠しく思ってくれているだろうか。
門を通り抜けると、もうそこは本丸の敷地内だ。
「包丁、無事に帰ってきたね。他の皆に迷惑をかけなかったかな」
粟田口の長兄、一期一振が包丁藤四郎を出迎える。
「いい人妻がいなかったから、帰ってきたぞ」
「またお前は、人妻人妻と……」
今回は帰りが遅くなったせいか、他にも幾振りか、遠征に出ていた刀の同派の刀たちが出迎えに来ていた。
だけれど、光忠の姿は見当たらない。少し気落ちしつつも、光忠は厨の当番や畑の世話で忙しいのだから、と思い直す。夜にはきっと、ふたりきりでゆっくり過ごせるだろう。
「はっ! これは、熟れた人妻の気配」
本丸の玄関の方へ向かっていると、一期一振と共に前方を歩いていた包丁藤四郎が突然声を上げる。
「あ……、おかえり、実休さん」
片時も忘れず、恋しく想っていた光忠の声。
「……今日、帰ってくる日だったんだね」
収穫した野菜籠を抱えた彼の顔には、僕に会えた喜びよりも、どんな顔をして僕と会ったらいいかというような困惑が滲んでいた。
遠征に行く前の光忠とは纏う雰囲気ががらりと変わっていて愕然とする。包丁が反応した人妻とは、光忠のことだとすぐにわかった。数日前には少し触れただけで頬を染めて初心な反応を返してくれていた光忠は、しっとりと熟れた色香を漂わせている。黒い内番着の合間から見える胸元も、腰から臀部にかけてのラインも、男を誘っているようにしか見えない。
僕がいない間に、誰が光忠を変えたんだ。
「光忠、何があったの?」
燃え上がりそうな荒れた感情を必死に抑えて、努めて冷静に問い詰める。
「何、っていうか……」
光忠は答えに窮したように言葉に詰まって視線を彷徨わせた。
「僕が数日留守にしただけで浮気?」
即座に否定してほしかったのに、光忠は目を逸らしたままびくりと肩を跳ねさせる。
「ふおぉ、これが人妻を巡る争い…っ」
「包丁、やめなさい。実休殿と燭台切殿も、弟の目があるところで痴話喧嘩は……」
大興奮した声を上げる包丁を一期一振が窘める。
「そうだね、おいで、光忠」
「あっ……」
僕に手首を掴まれた光忠がびくりと大袈裟に反応して、野菜籠を取り落とす。僕はそれに構わずに光忠を強引に引っ張って部屋に向かった。
サークル:令月梅香様がおくる、あつい嫉妬心にどきどきの実燭合同誌が登場です。
ずっとかわいがっていた燭台切から告白されて内心舞い上がる思いの実休。
想いが通じたとたん、普段に増して熱烈なアピールをする実休にはドキっとしてしまいます♪
ラブラブなふたりですが実休が遠征に出かけている間に燭台切の雰囲気がガラッと変わっていて…!?
余裕なさげな実休からの言葉にも甘い反応を返す燭台切がかわいいです。
遠征中に何があったのか、是非お手元でご確認ください。
サークル名 | 令月梅香 (作品数:9) |
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作家名 |
かくとん 羅繊 |
ジャンル | 刀剣乱舞 |
発行日 | 2025/03/16 |
版型・メディア | B6 |
総ページ数・CG数・曲数 | 40 |
イベント | HARU COMIC CITY 34 |
作品種別 | 18禁 |