【あらすじ】
ロメリアに炸裂する、魔王軍の最後の一手
ガンガルガ要塞の激闘から二年。
ロメリアと列強六か国からなる連合軍は、魔王軍をあと一歩のところまで追い詰めていた。行く手を阻むのは、最大の要害グラナの長城。この魔王軍が建設した防衛設備さえ超えれば、魔王軍の本拠地であるローバーンは目の前であった。
ロメリアと連合軍は、グラナの長城攻略のための準備を着々と整えつつあった。しかし魔王軍特務参謀のギャミが、起死回生の一手と共に軍勢を繰り出す。
魔王軍を率いるのは、魔王の実弟ガリオス。脇を固めるのは、ガリオスの息子であるガオンとガダルダ、ガストンに末弟のイザーク。
襲来する魔王軍に対し、ロメリアは絶対の忠誠を誓うロメリア二十騎士を率いて立ち向かう。アルが炎と共に槍斧を旋回させ、レイが風を纏い翼竜を駆る。グランとラグンの双子が槍を振るい、オットーが戦槌を打ち鳴らしカイルが跳ぶ。
互いに力と技の限りを尽くし、死闘を繰り広げる。そして両軍がせめぎあう中、用意周到に張り巡らされたギャミの策が炸裂する――。
ロメリアと魔王軍、歴史に刻まれる激戦が、ここに開始される。