「優曇華の花が咲いている」と「千年を知る君の声」のその後、それぞれの物語を生きた彼女たちのある日の出来事を描いたお話です。
これまでの主要キャラクター、妹紅、慧音、輝夜、鈴仙、永琳、てゐの全員が登場します。
・ストーリー
永遠亭の無限回廊を高速で飛翔する鈴仙とてゐ。
永夜異変が起こり、屋敷内に侵入者が襲来してきたのだ。
これを永琳と輝夜に命を拾われた恩に報いる絶好の機会だと捉えた鈴仙は、ありったけの気合を入れて挑み、そして返り討ちにされる。
精神的にズタボロにされた彼女は、てゐの手抜きな対応を見抜きつつ自分を無能な兎と責め、忽然とその姿を永遠亭内から消した。
鈴仙を探す永琳にてゐが他人事のように「自分探しの旅に出たのでは」と推測をしてニヤつく中、当の本人はその通りの行動をしていた。
迷える兎の相談先は、なんと自分の主と殺し合いをする火を使う凶暴な人間(鈴仙目線)が信を置く理解者、上白沢慧音その人だった。
想定外の来訪者に困惑する慧音は尋ねる、なぜ自分なのだと。
口から魂が抜け出しそうな兎は答える、屋敷の外でまともそうな人はあなただけだと。
困ったことはあなたの師匠に相談してほしいという言葉をオブラートに包み込みながら美人教師は諭す。
だが兎は勢い余って顔面を最接近させながら叫ぶ、言えるわけない!と。
その狼狽を体の中に抑え込むように茶を飲み干す鈴仙の姿に、慧音は過去の自分を思い出す。
姿勢を正し直し教師は言う、自分に的確な言葉が贈れるかどうかはわからないが善処する、話してごらんなさいと。
彼女の慈悲に感謝して鈴仙は悩み事を話し始める。
それはかつて慧音が感じたことと近いものだった。
ページ数:52ページ
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・サークル作品紹介
クロシュラ永夜三部作は
第一部「優曇華の花が咲いている」、
第ニ部「千年を知る君の声」全四巻、
第二部と第三部の間「千年を知る君の声 外巻」が発刊されており、
第三部「永遠の子(仮)」は発刊未定の状態です。
時系列順では、
「永遠の子(仮)」(永琳と輝夜が月に居た時代)
「千年を知る君の声」全四巻(妹紅と輝夜が幻想郷で再会し、慧音と妹紅が出会う)
「優曇華の花が咲いている」(鈴仙が月から降りてくる)
「千年を知る君の声 外巻」(永夜異変のその後)となっています。
それぞれの作品は単独で完結しますが、このように全作品を通して一連のつながりがある構成をしていて、
本作「千年を知る君の声 外巻」が作品の発行的にも物語の時系列的にも最新のお話となっています。
「永遠の子(仮)」が発刊されない限り、本作が実質的にこのシリーズの最終回として位置づけられることになります。
サークル名 | クロシュラの旅路 (作品数:10) |
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作家名 | 伊関 |
ジャンル | 東方Project |
発行日 | 2015/5/14 |
イベント | 博麗神社 例大祭(第12回) |
作品種別 | 一般向け |
動作環境 | Windows/Mac/iOS/Android |